電鋳について

たたみ一畳からナノレベルまで。
世界最高の表面精度を誇る金属転写技術である『電鋳』の製造工程をご紹介します。

電鋳とは
電鋳×情熱

わたしたちイシワタが世界に誇る“電鋳”という技術。この技術は、電気分解された金属イオンをモデル(原型)の表面へ必要な厚さに電着させ、モデルの形状や表面の凹凸を極めて忠実に再現する事が出来る鋳造技術=電気鋳造のことを指し、JIS(日本工業規格)では「電気めっき法による金属製品の製造、もしくは複製法」と解説されています。モデルを複製する加工技術としては、プレス精密鋳造、エッチング、倣い加工、放電加工などがありますが、電鋳の再現精度は手の指紋や木目、和紙なども忠実に複製してしまうほど高く、群を抜いています。

製品を鋳造する際には、熟練した職人の手による調整とモデルの鋳造を粘り強く繰り返すことで、納得のいくクオリティを持った製品を完成させます。電鋳が持つ精密さとイシワタの「情熱」との相乗効果により、他では得られない究極の“イシワタ・クオリティ”が生まれるのです。

現在イシワタでは、この技術を用いて、わたしたちの身の回りにある多種多様な金属製品の製造を行っています。

  • 電鋳概念図

    電解浴中で素材となる金属と型の間に外部から一定の電圧を加えると、陽極で金属のイオン化(溶解)が起こり、型には金属の還元による析出(電着)が発生します。厚く電着させた金属を型から分離し、仕上げを施して完成します。

  • 精度の違い

    溶けた金属を流し込む鋳造方法や、プレスによる成形では、細部の再現性に限界があります。一方、電鋳は電気分解により電着するため、型の複雑な形状も精巧に再現することができます。

1
電鋳では、0.05~0.1ミクロンの精度で面転写が可能です。従って、鏡面のものであれば後仕上げなしで鏡面として使用でき、和紙やレザーの模様であれば、パターンをそのまま転写することができます。
2
電鋳製品では、品物の形や大きさに左右されず、電鋳槽があれば容易に製品化できます。
3
0.2mm程度の薄肉中空品の製作が可能です。
4
内面に光沢のあるパイプ製品の製作が可能です。
5
17ミクロン程度の極めて薄い製品から20mm以上の厚い製品まで、任意の厚さの製品ができます。
6
複雑な母型を用いても、1回の電鋳作業により、精密な複製を容易に造ることができます。
7
異種金属(たとえば、銅とニッケルなど)を層状に組み合わせた製品を作ることも可能です。
8
電鋳製の金型は大型になっても比較的低コストで製作可能です。
電鋳の製造工程

イシワタの創業者である故 石渡明会長が生前したためた書『夢』をオリジナルとして電鋳製品となるまでの工程をご紹介します。

スキャナーで画像を呼び込む。

筆の運びをトレースし、彫刻データを作成。

和紙地紋の銅電鋳に文字を彫刻。

原板から電鋳し、表面を磨く。

完成した原板から電鋳して型を増やす。

ハンダ付けで1枚の大判に仕上がる。

型の表面を洗浄し、剥離処理をする。

指定の厚さになるまで電解浴に入れる。

浴槽から上げた型から製品を剥がす。

和紙地紋・筆の運びそのままに再現された『夢』。

全体に銀メッキ、
『夢』は黒ニッケルメッキ、
『明』の落款は金メッキ、
をそれぞれ施す。

仕上がった製品が、お客様のスペックに合格していることを確認します。

額縁に入れて会長の『夢』額が完成。

和紙に筆で書かれた書が、電鋳で金属に生まれ変わりました。

金属転写技術
電鋳の美を際立たせる仕上げ

電鋳製品に様々な仕上げを施すことで、用途が広がります。
・素材 :金、銀、銅、ニッケル
・厚さ :0.05mm〜約30mmまで
・大きさ:1.5m×約2mくらいまで(ご要望により、更に大きなものまで製作可能です)

  • 銀めっき
  • 金めっき
  • 銅古美
  • 銀古美
  • 黒ニッケル
  • シルクスクリーン印刷
  • 金さし
  • 赤金